ドミニオンの感想:作戦マニアには楽しい

 この前、ドミニオンというカードゲームで遊んだ。(http://hobbyjapan.co.jp/dominion/)あまり詳しくはないけど、ドイツのゲーム賞で大賞をとっているくらい有名なゲームらしい。ちょっとやってみた感じだと、工夫したり計算したりするところがあって、おもしろい。たとえばビレッジを引いてアクションの回数を増やしてから、スミシーでカードを大量に引いたり、セラーで山札の回転率を上げてから、リモデルでいらないカードを捨てていったりとか。僕はひねくれ者であり、手垢のついてない戦法を探すのが好きなので、ウッドカッターとか使えねーかなーと思って、それ専用の作戦を思い描いたりした。

 で、そういう妄想をするのは非常に楽しいんだけれども、そういう作戦は弱いから誰も採用しないわけであって、成功することは稀だ。なので何度かやっていると、冒険を避けて、定番ばっかりになるのがつまらなかったりする。たとえば、チャペルが出てきた時はそれ引かないと勝負にならなかった。いらないカードを山札から消し去ることができるので、欲しいカードをボンボン引けるようになってしまう。これはあかん。あとビレッジもローリスクで、1度引き始めたら1ターンが長くなるのでつまらん。ような気がする。だがそういう強いカードを避けていてはまず勝てない。まあ、どれくらい引かなくても勝てるのか、というラインを探すために、少しずつ作戦を修正していくのがいいのかも知らん。

 勝つためには記憶力と、確率の計算も重要だ。ドミニオンの最初の山札は全員同じようになっていて、金貨7、領地3の合計10枚と決まっている。このなかから最初に5枚を引くわけだけれども、その組み合わせは(金貨、領地)= (5,0) or (4,1) or (3,2) or (2,3) となる。5枚引いた後、残る山札は5枚だから、引いたカードを覚えていれば、次に引くカードを予測して行動を決めることもできる。計算してみたところ、2回のドローで金貨5枚が引ける確率は、1/6 だった。(この計算はけっこうおもしろいのでいつか書こうと思っている)

 そんな感じで、頭をつかう部分は多い。そのぶん、プレイヤーの技量と知識が問われる。達人が存在しうる、ということをちょっとでも想像できれば、そのゲームはたいてい面白くて奥深い。場が膠着してきたら場札の組み合わせを変更できるし、拡張パックとかも売ってるので、長く遊べるなかなか良いゲームだと思う。僕は一個しか知らなかったけど、推奨セットはたくさんある(http://suka.s5.xrea.com/dom/)らしい。ので、このセットごとに作戦を妄想するのは面白そうだ。