2015-01-01から1年間の記事一覧

なぜ神様は人々を救わないのか

ここ一ヶ月は毎週三回くらい鍋ものを食べた。身体が温まるし、すぐ作れるからこれが一番良いのだと母は言う。もちろん飽きているのだけれど、文句はない。薄味の熱いスープをすすりながら、柔らかくなったキャベツを食べるのが、たまらなく美味かった。スト…

なぜ僕はラジオを聞くのか

夜、街路樹の電飾が光っているのを見かけて、ずいぶん気の早いことだと思った。けれど、それから数日後には雨が振り、そしてぐっと気温が下がった。冷たい風が、上着の生地をすり抜けてくる。もう冬は目前にある。 ここ一年ほど、ラジオを聞くのが気に入って…

家事について

朝の寒気がはっきりと感じられるようになってきた。青々と波打っていた水田の爽やかさを書こうと思っていたけれど、その機会もなく実りの時期は過ぎ、刈入れが終わって今はもう丸裸になってしまっている。どうにも、時間がすぎるのは速い。 ちょうど毛布を引…

プログラミングの楽しい所

連休はあっという間に過ぎ去って、気がつけばもう九月が終わろうとしている。すっかり暗くなった道を歩いていると、雲の合間に、まぶしいほどの満月が見えた。ただの晴天よりもずっと情緒があるように感じられた。普段、単純さを好むくせに、このようなもの…

囲碁の見かた

気温はゆっくりと下り、蝉ももう鳴くのをやめてしまった。遠くで打ち上がる花火の音が聞こえる。窓越しに空を探してみたが、暗い雲があるばかりだった。聞き間違いだったかもしれない。 食事時、ぼんやりとテレビを見ていた。NHKの囲碁番組が流れている。囲…

「CHAOS;HEAD NOAH」の感想と、ある種のオタクの生き方について

梅雨と台風が過ぎてから、殴りこむように猛暑が訪れた。もはや冷房なしではいられない。アイスクリームだのなんだの氷菓子を父が大量に買ってくるのだが、僕の気が向いた時には冷凍庫は空である。それもまた暑さのバロメーターなのかもしれない。 「CHAOS; H…

映画ラブライブの感想

毎週のように雨が降った。激しい雨は少なかったが、だらだらと降り続く長雨が多かったように思う。中途半端な優しさが梅雨らしい。色あせた紫陽花が崩れそうになっている。やがて夏らしい夏が来るだろう。 ラブライブの映画を観た。聞き覚えのあるピアノのメ…

プログラミングの試行錯誤と最後の手段

夜風を取り入れるために窓を開けると、蛙の鳴く声が聞こえた。もうしばらくすると蚊が入ってくるようになるので、この空気を味わえる季節は長くはない。遠くから聞こえる、表現しがたい滑らかな音は風の音だろうか。あまり考えたこともなかったが、風の音に…

「楽園追放」と人間らしさについて少し

窓を開けていると学生たちのはしゃぐ声が聞こえる。元気が良いなと見下ろすことができるのは、大人の特権だ。社会人になってから、卒業も進級もなく、一定の速度で生きている。どちらも幸せなことだと思う。 楽園追放というSF映画を見た。映画自体の面白さは…

火のゆらめき

今日はとても暖かく、良い天気だった。ただ駅まで歩く短い時間でさえも、特別な穏やかさに包まれているかのように感じられる。母に言われてようやく気づいたのだけれど、庭の衰えた桜も、どうにか花を咲かせていた。 つい先日、ボードゲームに参加させてもら…

今現在を大切にすること

毎日の帰り道で、鮮明に星が光っているのが見える。星座なんてオリオン座くらいしか知らないけれど、不思議と心に染み入るものがある。「ふたつのスピカ」という本を読んだせいかもしれない。神秘性にかけては、これほど普遍的なものはないな、と思う。 ふと…

ガールズ&パンツァーの感想

寒さに凍えて、病人のように毛布にくるまって過ごしている。街路樹のイチョウが葉を落として丸裸になっていた。生物が活動するのに適した季節ではないということだろう。人間だって休んでいるべきだと思うけれど、社会は一定の流れを保たなければならないら…