まとまらない日常とノイズ

寝癖のついた頭で歯ブラシをこすっている。洗面所に来た彼女が、何か声をかけてくれた。返事をしようとしたら、言葉にならない泡を吹いて。思わず二人とも笑った。(もちろん、そんな事実はない。妄想である) 鏡も見ないで着の身着のまま家を飛び出し、田舎…

夏の断片

週末は実家に帰り、道すがら花火を見た。夏のごとき行い。 民家の隙間から見る花火は、わずか数秒の中に、赤や黄色オレンジに緑の色を尽くしている。最後は重力に引っ張られて下向きに火が落ちる。鮮やかな。明るい色。大玉が打ち上がる。音が遅れてやってき…

彼方のアストラ

アニメ、彼方のアストラを六話までみた。 故郷を遠く離れた宇宙に放り出された若者たちが惑星を旅する話。爽やかで、楽しそうだなと思う。青春、冒険、成長、そして空想科学。古典的なよさがある。それから特別感じるのは、いろんな出来事が理路整然としてい…

キャストアウェイ

飛行機が落ちて、無人島に遭難した男の話。 最後ふんわりしていてよくわからなかったけど、面白かった。ただくだらないことを言うなら、無人島で生きていくのはもっとずっと困難なことだと思う。というのはディスカバリーチャンネルでそういう企画やっている…

自動書記でお送りします

1日を終えて布団に入った。眠りたくは無い。まだ何も楽しいことがない。もっと楽しいことがないと眠れない。Twitterを開く。つまらない。津田大介のニュースで退屈を紛らわせるが下衆な喜びを感じる。嫌いな人が叩かれている様を見て喜んでいる。それだけだ…

アコヤツタヱ

寝る前に、佐藤将のアコヤツタヱという漫画を読んだ。全部で三巻。古代の村で起きた戦争の話だ。アコヤという鍛冶屋の娘が、戦いに巻き込まれひどい目に会う。それでも強かに生き抜いていく…という話かと思ったらそうでもなかった。最後はブラックな部分が全…

東京

一週間近く、東京行くことになった。 初めて出勤した本社は、気後れするほど綺麗で、新しかった。エントランスは、何かのイベントホールみたいに広く、天井が高い。エレベーターも広々としているし、全部で十八基も稼働している。休憩用のスペースはカフェみ…

寂しさ

ただ生きるのにいっぱいっぱいで溺れそうだ。社会人を演じている自分が、いつか壊れてしまうのではないかと不安に覆われる。抵抗しがたい、漠然とした何かが、ふとした時間の隙間や、眠れない夜にやってくる。 何でもいい、誰かに話しかけたい。 未来が見え…

右も左も分からない

三十を過ぎて、初めて両親から独立して一人で生きていくことになった。わからないことがあまりに多すぎる。生活をしていくのに何が足りないのか。どこで何を買えばよいのか。どうやって家事をするのか。料理などもってのほかだ。すべて母に任せきりだったた…

緩む

カーテンのない窓から朝日が差し込む。鮮烈な眩しさに目を細める。耐えられない。昨晩は遅くまで起きていたので眠り足りないが、この環境下では起きるしかない。 引越してから一週間が経つ。見慣れないと感じていた部屋の内装。つやのあるフローリングと、真…

断捨離と疲弊

退職を期に、家を引き払うことが決まった。引越し先は今の家よりもずっと手狭なアパートだ。部屋数も間取りも大幅に小さくなる。両親を巻き込んで、かつてないほどの大掃除が始まった。 容量を超えて詰め込んだために、ひずんでいる本棚。引き出しが重たくな…

退職

辞めることは少し前から心に決めていたのに、それを宣言しようとするたび、喉が詰まったように言葉が出なくなった。季節が変わって、新しい仕事が始まろうとしている。何も言えないまま、キックオフ会議に参加してしまった。この後ろめたさ。すべてが明るみ…

呪い

「聖☆おにいさん」のアニメ映画を見た。内容はごく普通で、これといって語ることもない。漫画をよく再現しているなとは思うけれど、退屈して半分くらい観たところで閉じてしまった。 映画の中で、ブッダの額にあるのは長い毛を巻いたものだという描写があっ…

年末の逡巡

何かが擦れるような異音を立てながら、エアコンが温風を吐き出している。新年まであと一時間。大晦日まで寝てばかりだったおかげで、風邪は回復してきたようだ。鼻通りは悪いし、喉の違和感もあるけれど、眠くはない。スピーカーに電源を入れて、最近買った…

欲望をぶちまけていいのか?

世間はクリスマス。自分には何もイベントはない。ツイッターで公開されたとある漫画を見て、ふと疑問に思った。自分の配偶者(私にはそんなものはいないが)に欲望を最大限にぶつけてもいいのだろうか? たとえば、あなたは密かに赤ちゃんプレイを望んでいる…

ゆるりと哲学史を聞く

先輩を訪ねていろいろと話を聞いた。まずはギリシャ哲学の話。最初はソクラテスが、色々なことを否定して回っていたそうだ。私達は正しいことを何も知らない。そういう無知の知を説いた。けれど、そのことは国家の批判につながってしまったり、統治に悪い影…

スマブラ性格診断

久しぶりにスマブラの新作を遊んでいる。昔遊んでいた頃のことを思い出して、当時の知人友人がどんなキャラを使っていて、どんな性格だったか思い浮かべてみた。本当は最新のスマブラSPでやってみたいけどキャラ多すぎて全然把握できてないので、初代(ニン…

じいちゃんになってもたぶんゲームしてるだろう

またゲームを減らす。今度は、プリンセスコネクトのプリンセスアリーナとダンジョンはやらないことに決めた。そこそこ報酬は良いが、時間がかかる割におもしろくないからだ。ギルドという仕組みがあって、その仲間に差をつけられるのが嫌だったけれど、諦め…

Yes/No で答える能力

昔、後輩に仕事を教えていたときのことを思い出した。とても反省していることがある。それは、何でもかんでも改善しろと指摘したことだ。少しでも目につくことがあれば小言を言っていた。特によく言ったのは「それは僕の知りたいことじゃない」というセリフ…

ポーカーあるいは麻雀のように

受け入れることのできる容量が決まっていて、そこに何かを詰め込まなければいけない問題を考える時、それをポーカー(あるいは麻雀)に例えてみると面白いのでは、と思った。たとえば、プログラマのスキルセットを考える。今の自分は下記の五枚のカードを持…

ゲームアプリを減らすなど

出かけなくてはいけなかったので、昼頃に風呂に入った。新しい話を書こうと思って、じっと考えていると、すぐに時間が過ぎる。手足がふやけるくらい浸かっていた。異世界転生ものについて、死んでから転生するまでの話を考えたので、次はそれを書いてどこか…

悲しいときどうするか

嬉しいことはともかく、本当に悲しいことは、誰にも言わないようにしている。たとえば、親しい人が命を落としたときが、そうだ。そのことを話しても、誰も自分の悲しみを癒やすことはできないし、周りの空気が重くなる。なにより、死んだ人は戻ってこない。…

仲間を求めて

何かを生み出すには狂気が必要だ、という結論に満足して昨日はぐっすり眠れた。しかし、夜が明けて早速、自分に疑いの目を向け始めた。これまで、自分に狂気が足りなかっただろうか。変態ではなかったのだろうか。いや、そんなことはないだろう。いくらかは…

ちょうどいい狂気

毎日こうして何かを書いていると、ろくでもないことしか思いつかなくなってくる。最初は「毎日三十分で終わらせて、スマートに生活してやるぜ」などと根拠のない自信を持っていたが、あっさり打ち砕かれた。何を書いてもつまらない文章がだらだら続くだけに…

どうにか新社会人編

まいど。 就職したての頃は、とにかくびくびくしていたと思う。ここで失敗したら、人間失格の烙印を押されてしまうのだと思って、とにかく慎重にやろうと決めていた。プログラミングに関する業務はぼちぼちうまく行ったが、それ以外の雑用が大変だった。朝礼…

海月水族館へ

悲しいことがあると知らず知らずのうちに海月水族館へ足が向く。人工海岸を歩いた先にある、そのちっぽけな建物には、ほとんど何もないけれど、名前の通り海月だけはいる。 「よくきたね。外は寒かっただろう」 重たい扉を開けると、それこそ海月のような髭…

父は戦争に行った

父は魚市場に勤めている筋肉質な男だった。よく二の腕の筋肉を見せつけ、僕らに向かってぶら下がってみろと言った。そして、僕の体重ではびくともしないことを自慢するのだった。思い出すと笑えてくるくらい、芝居がかったやり取りだ。何かのドラマを真似し…

iPad Pro が届いた

衝動的に注文した iPad Pro 12.9インチが届いた。意気込んで封を解き箱を開けた。とにかくでかい。今まで使っていた iPad mini の約2倍の大きさだ。引き継いだ色々なゲームを触ってみた。全部でかい。両方同時に動かしてみると、mini のほうは子供みたいだ。…

ニーナ

疲れ果てて帰宅すると、着替えもせずにベッドの上に倒れ込んだ。疲れた。仕事がうまくいかない。全部がうまくいかない。帰っていいぞと言われるまでただ壁の模様を眺めていただけだ。それなのに疲れている。精神か。あるいはそれ以外の魂が疲れている。もう…

いきなり学生編

へいおまち。 小学校の頃は、教師になりたいと考えていた。この理由は、はっきりと覚えていて、それは自分の担任の先生が優しくて面白い人だったからだ。その先生は、珍しいことに図工を専門にしていたらしくて、学級だよりとか、何か配る時に、手書きのイラ…