警察官をクビになった話の感想

警察官をクビになった話 を見た。あらすじは下記のようなもの。 警察官になることを夢見る少年がいた。彼は努力の末に警察学校に合格する。しかし、何かと要領が悪い少年は、訓練で周りの足を引っ張ってしまう。それが何度も続くうちに、同級生からいじめを…

硬直とその破壊

プログラマに限ったことではないと思うけれど、仕事を始めたばかりの頃は新鮮なことに満ち溢れている。誰もが先輩で、全てが未知の仕事。そこでは、いろいろな知識が洪水のように流れ込んでくる。これは何だ、こんなものがあるのか、こうすればいいのか。ひ…

オクトパストラベラー

オクトパストラベラーというゲームを遊んだ。 どんなゲームかというと、八人の主人公を動かしながら、敵と戦ったり、ダンジョンを探検したり、街を歩いたり、ちょっとしたトラブルを抱えた人の手助けをしたり、という感じのRPG。九十年代のテイストを重視し…

嘘つき姫と盲目王子

嘘つき姫と盲目王子というゲームを遊んだ。 これは、本当に難しい。ゲームが難しいと言うわけじゃなくて、面白いか面白くないか、そう言う話をするのが難しい。パズルに頭を悩まされる場面はほとんどなくて、終幕まで五時間ばかりしかない。追加・収集要素に…

悲しいことについて

腹膜炎とかいう病気で、ひたすらに眠っていた頃、ある夢を見た。二匹の猫を撫でたり、おもちゃで遊んだりする夢だ。どこかで見たことのある顔立ちだなと思ったら、かつて一緒に暮らしていた猫だった。すると、とてつもなく悲しい気持ちになった。僕はそいつ…

Undertale

Undertale というゲームの話をしよう。色んなハードに移植されて、賞とかとったらしい。もっと優れた感想やレビュー、分析や考察があることだろうから、わざわざここに書く必要はまるでないんだけれども、自分が泣いたゲームを書かなくて他に何書くのって感…

ホーリーランド

近頃、体調もずっと悪くて「何が憂鬱かわからんけど憂鬱」という特異な状況で、欲しいものリストから掘り起こした漫画、ホーリーランド。最初はよくあるいじめられっ子の逆転物語かな、と思ったけどもっと暗くて。表に出したくないクズはたくさん出てくるけ…

説明は言い切りから始める

誰も居ない休日の昼頃に家を出た。花壇からはみ出したツツジの花が、落ちて転がっている。少し歩いた。眠っていた畑が整えられ、いつの間にか麦畑になっていた。穂はまっすぐに伸びて青々としている。緑の匂いがする。容赦なく刈り取られた雑草が横たわって…

天の邪鬼のいなし方

あるときを境に寒さは消えて、桃と桜と梅の花が見られるようになった。日当たりの良い樹には若葉が出はじめている。畑の緑は蘇り、歩けば野鳥にも出くわす。何十回も繰り返してきた春だ。もう新鮮味など無いはずなのに、何かが始まろうとする空気は悪くない…

創作の糸口

あれから冗談みたいな雪が降り続いて、道路も屋根も真っ白に染まった。氷の結晶が車のガラスに張り付いている。滑って尻餅をついた。素手で雪に手をついたら、痺れるような冷たさだった。そんな寒さが収まってきた頃、何かを作ろうと決めた。何度もくじけて…

雑感想「神の子どもたちはみな踊る」

村上春樹の短編集を読んだので、いつにもまして雑な感想を書き並べることにする。 最初は「UFOが釧路に降りる」から始まる。読み終わった時「は?」って感じのする話。何も起こらなかった。男が離婚して、傷心を癒すために釧路に向かい、女とホテルに泊まる…

背理法と産婆術

何日も雪が続いたが、ここは雪国ではない。積もった雪が日をまたぐことは稀だし、三日もすればかすかなものになる。いまでは、降り注ぐ雪の粒も、数えるほどしかない。花壇を見れば、葉牡丹が咲いている。淡いクリーム色と濃い紫のコントラストは、どこか大…

雑感想「悪の教典」

さて。悪の教典の話。これはどうも、気が乗らなくて読むのに3週間くらいかかってしまった。なんで気が乗らないかってそれは、主人公の蓮実聖司がとんでもないサイコパスだからだ。容姿や振る舞いは魅力的だが打算的で、他人を陥れたり裏切ったりすることにた…

飲み会で考えること

霜の降りるあぜ道。マフラーで口元を隠した中学生とすれ違う。昔、通っていた弁当屋がいつの間にか消滅していた。ポスターや看板が消えて、制服を着た店員の姿もない。ただの建物になった。家に帰って掃除をする。左手の棚に、いつか作った星型多面体や、正…

​ 雑感想「正解するカド」

​ 正解するカドを5話までみた。政府の役人、ネゴシエーター真道の物語。異世界からやってきた二キロメートルの巨大なキューブに対して、日本政府はどのように動くかという話。でかいキューブが出てくるところはうおおっとなるがそこからはかなり地味な展開が…

夢と目的

震えながら服を脱ぎ、着替えた。空気が冷えている。しかし、家を出てみれば、思いの外日差しが暖かかった。空は透明で、雲は形なく薄っすらとしている。駅のホームでは、日陰の寒さが堪えた。老いた夫婦が、わずかな日向を求めて歩いて行くのを見ていた。 ほ…

再利用することから

大小の雨が重なって休日に出かける予定が三度流れた。挙句に二度も風邪に捕まった。マスクを付けて迎えを待っている間に、公園の樹を見つめた。半分以上雨に落とされうつむいた葉は、赤いすべり台、青いブランコ、黄色い鉄棒などカラフルな遊具に馴染む黄葉…

何のために勉強するの

シダの隙間に濡れたヒガンバナを見かけた。花弁と花心はいずれも血のように深い紅色で、葉は一枚もない。この攻撃性を感じさせる奇妙な花は、思いの外生命力が強いのかもしれない。植えた覚えもないのに庭を侵略し始めている。 最近、ゲームをするのを少し控…

かっこよくなりたいと思って生きている

スズムシの鳴き声。鳴き声という言葉でしか形容できないのが悔やまれるほど繊細な音。全力で叫ぶセミとは対照的だ。伸びた雑草が足のすねに触れる。白い繊維質に包まれた、珍しい格好の花が咲いているのを見つけた。ほつれかけた造花のような姿をしている。…

ワークライフバランス

梅雨の解けない鬱陶しい初夏にも、蛙と鈴虫の鳴く涼やかな夜がある。しかしそれも嵐がやってきて、一瞬で終わってしまった。昼まで寝ているつもりが、暑さにうなされて目が覚めた。偶然通りがかった子供神輿のかけごえが聞こえる。可哀想にと思うのは、不当…

動く人になりたかった頃の話

深夜、蒸し暑さに目が覚めて、ずっと閉めっぱなしだった窓を開けた。公園の街灯が黄色い光を放っている。虫の声はまだ聞こえない。草木の葉ずれの音が聞こえてくる。ふと家の樹に目が止まった。こいつは、こんなに大きかっただろうか。幹は腕の太さほどしか…

自分で言葉を薄めてしまうこと

毎日会社へ行く時に、近所の庭木に咲いているアセビの花を眺めている。小さな壺型の白い花を鈴なりに垂らしていて、ひと目でそれと分かるのに何年も気づいていなかった。桜のように華々しく咲いて散るものではないからだろう。よく調べてみると、アセビでは…

表現不能なものを褒める

椿の花が落ちていた。花びらになって散るわけではなく、まるで切り取ったように、根本からぽとりと落ちていた。調べてみると、それが自然の振る舞いだということがわかった。気がつけば、梅の花も散っている。部屋着を一枚減らした。灯油を使い切るために、…

余計なお世話

休日に早く目が覚めたけれど、なにもすることがなくて、ぼんやりしていた。座椅子の上で毛布にくるまっていると、睡魔がやってくる。テレビの音が遠い。これは昼寝すべきだと思った。雀のさえずりに、斜めに差し込む日差し。よれた毛布を直して布団に潜り込…

決められない事と直感と理屈

目を覚まし体を起こしてみると、カーテンの隙間から雪景色が見えた。この冬では初めてのことだ。外へ出ると、隣の家の垣根に使われている広葉樹が雪をかぶって、しな垂れていた。空気は冷たいが風はなく、雲は晴れて太陽は明るかった。通り過ぎた電車が突風…

歳を重ねて

年末の懇親会を終えてからは、家でじっとしていた。去年プラモデルを組み立てたことを思い出す。特別な喜びはなかったが、どこか厳かで徳が高まるような気がした。今年も静かに、何かを組み立てるのも良いかもしれない。膝にかけている毛布を目当てに、うち…

感謝しているか?

紅葉が進み、秋の服では、耐え難いほどになってきた。キーボードを叩く指先が冷たい。暖房はつけていない代わりに、たくさん重ね着していているのだが、それでも足りない部分がある。ついさっき淹れてもらった温かいはずのお茶も、冷たくなっていた。 Daigo …

二十数年越しに将棋を学ぶ

風邪を引いた。弱った体で俯いて歩いていると、キンモクセイの花が散っていた。見上げると生きた樹があった。爽やかな香りがする。 少し将棋の話を書く。初心者(僕)の考え方が、どのように変化してきたかということを整理してみたい。駒の動かし方を覚えた…

人生とプラスとマイナス

三十歳になって、酒を飲んだあと、いま生きている理由や、何を望みながら暮らすだろうということを考えた。何のために生きるのだろう。家族のため。血統のため。会社のため。社会のため。国のため。人類のため。誇りのため。趣味のため。日常の喜びのため。…

どうぶつの国

何度も寝返りを打った。深夜四時半をすぎてもまだ、眠気が来る気配はない。仕事をしている日中はただひたすら眠いというのに。感覚の狂った身体にうんざりする。もう朝だということにして、身体を起こすことにした。真っ暗な中に、コオロギ達の耳触りの良い…